AGって本当に患者さんのためになるの?
こんにちは。
自社にAGの製品が無いゾロゾロです。
今回は、多くのジェネリックメーカーに取って目の上のたんこぶであるAGについて話したいと思います。
そもそも、AGとはなんでしょう?
オーストライズドジェネリック。
一言で表すなら、「製剤的には先発と同じ」ジェネリックと言えます。
ですから、患者さんにとっては安心ですよね。
今まで飲んでたものと、本当に名前が変わるだけなんですから。
薬剤師さんにとっても、説明も楽。
先発企業にとっても、ライセンス料が入るから他の後発に切り替わるよりお得。
みんなにとって良い薬。それが、AG。
でも、ちょっと待ってください。
本当にAGって患者さんにとって最良なのでしょうか?
その例として「モンテルカスト錠」で、説明したいと思います。
モンテルカスト。最近、聞いた薬ですね。キプレスとシングレアの後発品で、去年の12月に出たばかりの新しいジェネリックです!
AGの売上がえらいことになっており、予想を遥かに超える採用で新規納品も噂によれば一時期ストップしたとか。
AGのニーズがとてもわかるお薬です。
でも、待ってください。この薬って本当にAGでいいんですか?
キプレス、シングレア。このお薬には2つの欠点があります。
1つは光に弱い。類縁物質が発生します。
2つ目が湿度に弱い。溶出性が低下します。
湿度によって、溶出性がどのぐらい低下するのでしょう。
25℃、85%RH、4週間で97.1→38.9%に低下します。
これ、規格外なのはもちろんのこと、薬物動態にも影響を及ばすと思いません?
まさかとは思いますが、患者さんの住環境や保管方法を確認しないで一包化している薬剤師さん。
いませんよね?
ジェネリックメーカーで、この湿度による溶出性を解決しているメーカーさん。
あります。
さて、何が言いたいかというと今回のモンテルカスト錠。
これは、AGが患者さんにとって最善のものとは思いません。
だって、臨床的に考えても影響ありそうな部分があるんですから。
それを、何も考えずにAGを無条件に採用する。
それって、薬剤師さんの怠慢に繋がると思うんです。
説明が面倒だからAGを選ぶって、本当に患者さんのためになると思いますか?