ハーボニー事件はハーボニーだから問題になったのでは?
こんにちは。ハーバニーの薬価を見て、自社製品ってなんだろうと思うMRのゾロゾロです。
今回、ハーボニーの偽造品事件をジェネリックMRの視点から発言したいと思います。
まず、このハーバニー偽造品事件ですが、現金問屋から買ったというのが問題になってます。
でも、よく考えてください。
今回、超高額薬価のハーボニーだからこそ問題になりましたが、ハーボニー以外でも偽造品があったという可能性はないでしょうか?
薬価が「そこそこ」な医薬品に分かりづらい混ぜ物をしていて、気付く薬剤師さんってどれぐらいいるのでしょう。
氷山の一角ではないか、という意見を全然見ません。
他の薬剤に混ぜ物があったのでは、という薬剤師さんも見ません。
対岸の火事ではないですが、ハーボニーで混ぜ物があったのなら、他の薬剤でもあったと考えるのが普通ではないでしょうか?
「監査をしっかりしているからわかる!」
と、仰る薬剤師さんもいるかもしれません。
でも、普段混ぜ物をしても分からなかった薬剤師さんがいた。
だからこそ、こんなずさんな混ぜ物をしたのではないでしょうか?
さすがに、僕が見てきた薬剤師さんたちは、さすがに監査はしっかりしている人たちですけどね。
でもですね、そんな薬剤師さんも現金問屋から買ってる時もあるんです。
そして、価格にはうるさいんです。
しかも、交渉がとっても下手。
「あそこは安く出してるから、あんたんとこも安く出して」
この、言葉だけで安くなると本気で思ってる薬剤師さん、いらっしゃいます。
それこそ、現金問屋と比べて価格交渉をする方もいます。
勝手に買ってろ、と言いたくなります。
メーカーとしては何の保証もできないけど、お好きにどうぞって感じです。
改めて言いたいのが、薬価差益だけ重視している薬剤師さんが一定数いるから、今回のこの事件が起きたのではないですか?
利益重視で、製剤工夫や安定供給、副作用報告や副作用の情報提供を「どうせ、ジェネリッックだから」と蔑ろにしていた結果がこれなのではないですか?
僕が思ったことがあります。
ハーバニーの偽造品が発覚した時に、本当は飲んだ人がいたのではないか。
飲まなくても、新しい薬剤が届くまでにタイムラグがあったのではないか。
その間に有効成分の血中濃度が下がって、臨床的に問題がなかったのではないか。
そんな疑問が湧きました。
これが、抗生物質だったら、すわ耐性菌がという話にもなりかねません。
そもそも現金問屋から買った製品で副作用が起きたとしてもメーカーは来るのでしょうか。
新しい副作用が起きたとしても、「品質が担保されてない卸の製品だから、何もできない」と言われてもおかしくありません。
だから、僕は現金問屋から薬を買う薬局を軽蔑してます。
どの卸さんが品質管理をどれだけしていて、卸された医薬品の品質を自分で判定する。
それは、確かにとても大変なことです。
しかし、一般的な企業ではそれをするのが当たり前です。
だって、ジェネリック医薬品を選定する時に原薬はどの国か、工場の体制はしっかりしているのか。
気にされるでしょう?
相手に厳しい基準を求めているのに、自分にはその基準を当てはめない。
そういった企業は、一般社会なら淘汰されます。
そういった薬局が淘汰されて、そうじゃない薬局が生き残ればいいなと、ジェネリックMRは願っています。